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メディセレ薬局 現場からの声

様々な感染症について②

皆さん、こんにちは!
今回は前回に引き続き代表的な感染症をさらに5つ取り上げたいと思います。

まず1つ目は「溶連菌感染症」です。
溶連菌とは主に「A群溶血性連鎖球菌」のことで、顕微鏡で見ると連なった鎖のように見える丸い菌です。
一般的な症状は喉の痛みで、幼児・小児がかかりやすいですが成人にも感染します。
幼児の場合は、急な発熱、発疹、いちご舌の症状も現れることがあります。
治療薬としては主に、ペニシリン系抗菌薬(アモキシシリンなど)を使います。
ペニシリンアレルギーがある場合は、マクロライド系(エリスロミシンなど)も用います。
原則10日前後飲み続けることが大切です。

2つ目は「マイコプラズマ」です。
マイコプラズマとは細菌の一種ですが、他の細菌と異なり細胞壁を持たないので、顕微鏡で観察すると様々な形をしています。
症状は発熱、全身倦怠感、頭痛、痰を伴わない咳などが見られます。
咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。
多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となり重症化することもあります。
治療薬としては主に、抗菌薬を用いますが、マイコプラズマ肺炎はマクロライド系などの抗菌薬で治療されます。

3つ目は「ノロウイルス」です。
これは食中毒の原因ウイルスとしてよく知られています。
ノロウイルスが付着したり含んでいる食品を食べたり、またノロウイルス感染者の便・嘔吐物、それらに汚染された人の手などを介して、ウイルスが人の口から体内に入って感染し発症する急性胃腸炎です。
主な症状は嘔吐・下痢・吐き気・腹痛で、嘔吐や下痢は1日数回、酷い時は1日10回以上にも及びます。
発熱をしてもそれ程高熱にはなりません。
治療薬ですが、ノロウイルスに対してウイルスを死滅させる有効な抗ウイルス薬はまだ開発されていません。
ホスホマイシンのような抗菌薬が処方されるケースもありますが、水分補給と栄養を十分摂りながら体力を消耗しないようにするなどの対症療法を行います。
下痢止めは症状を悪化させる恐れがあり推奨しません。

4つ目は「アデノウイルス」です。
アデノとは元来「腺」という意味ですがこのウイルスがアデノイド(喉の扁桃腺が肥大したもの)と深い関係があると考えられたことからついた名前とされています。
風邪の原因となる多くのウイルスの中でとても重要なウイルスの一つです。
風邪の他にプール熱(咽頭結膜熱)や流行り目(流行性角結膜炎)と一般的に呼ばれている病気の原因となっています。
他にも肺炎、胃腸炎、膀胱炎、発疹などの症状を引き起こします。
現状、特効薬はなく、対症療法が中心となります。

最後は「RSウイルス」です。
こちらも風邪の原因ウイルスの一つで、感染する対象者は乳幼児から高齢者まで見られ、特に乳幼児や小児に多く、気道感染症を引き起こすウイルスです。
合併症として中耳炎が現れることがあります。
こちらも特効薬はなく、対症療法が中心となります。

今回は以上ですが、薬学生の皆様は、様々な感染症についていかがお考えでしょうか?
是非参考にして下さい!

メディセレ薬局 管理薬剤師 密原 将志

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